シンプルとカンタンのちがい?のこと。


この数年、本を作る作業をしていて、企画の段階で、なかなか相手に伝わらないなーと

もどかしく思っていることがあります。この場合の相手は、担当して下さる編集者さん。

料理への距離感も考え方も様々なので、一概には言えないのですが、

ことこれについては、なんだか誰にも?うまく伝わらないような?

 

それは、簡単にいえば、

シンプルとカンタンの違い。

ていねいなごはん=むずかしいごはんではない、ってなこと。

手抜きとシンプルの違い?と言ってもいいのかな。

 

料理はシンプルなほどいい、と私は思っていますが、それは手抜きではなくて、

ベストな方法だと思うからです。

だから、カンタンとはちがう。

 

あら、書くと簡単・・だけど、なかなか伝えきれない。

私の伝え方が悪いのかな。

 

ちょっともう少し、書いてみようと思います。

 

私がうちの晩ごはんにかける時間は、だいたい、20分くらい、長くても30分くらい。

もちろん、手早い(自画自賛!)。これは、きっとたくさんつくってきているし、

経験もあるから、迷いがないことに起因しています。もともと、せっかちだし。

でも、手早いことを差し引いても、そんなに時間はかけていません。

ただ、決して、手抜きではないのです。

 

たまに、引いておいたいちばんだしや、MY麺つゆに助けられることもありますが、私は冷凍もあまり好きじゃないし、作り置き(つくりだめ)も、実はあまり熱心ではありません。昆布水も毎日つけているわけでもなく。常備菜もあきちゃうので、ちょっと家をあけるとかそんな時に、留守番の相方用にまとめて作るくらい。

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例えばこんな感じです。

 

ロメインレタスを大きなボウルで水に放って、洗ってちぎって、ざるにあげよくよーく水分を切ります、仕上げはペーパーで拭くのも惜しまず。りんごを半分、くし形にして薄切りに。時期ならイチジクも切って。これらにクルミを合わせて、パルミジャーノの削ったのとさっくり和えて、オリーブオイルとたっぷりのレモンを絞る。しかもこのサラダはいくらでも入るので、量は多目で。

 

ロメインレタスの水を切っている間に、鶏の胸肉ともも肉をフライパンで皮目から焼きます。冷たいうちから焼き始めて少し強めの中火でじっくり。上から重めの鍋をのせて、重しにして皮をパリッと。ピーマンはたっぷり刻んでおいて、終盤に加えて、粒マスタードとお醤油をまぜて、仕上げに、じゅっとかけます。胸ともも、2つの部位だと食べごたえもあって愉しい。

 

鶏を焼いている間に、しょうがをすって、MY柚子胡椒と一緒に冷奴にのっけます。

 

トマトは、ざくざくとカットしたら塩をふりかけておきます。10分くらいで水分が出てくるので、その水はすっかり捨てて(この時期のトマトはこうすると水っぽさが抜けておいしい)、すりごまであえて、ちぎった美味しい焼き海苔をたっぷりかけて、米酢を少し。

 

あとは、焼き上がった鶏とピーマンを皿に盛り付けたら、食べましょう!です。

 

ロメインレタスとリンゴと(いちじくと)クルミのサラダ

トマトのすりごま海苔あえ

冷奴~しょうがとMY柚子胡椒で。

チキンのぱりっとグリル、ピーマンたっぷりの醤油マスタード

気が向いたら、白ワインを。

 

ある日は、

昆布水(昆布を一晩みずにつけておくだけ)を土鍋に入れて、豆腐を入れて、

火にかけ湯豆腐に。ふつふつしてきたら、クレソンをたっぷり入れて、蓋をして火を止めます。

 

タレは、すりごまと豆板醤と醤油を合わせたバージョンと、

スダチをぎゅぎゅっとたっぷり絞って、

おいしいオリーブオイルとMY柚子胡椒を足したバージョン。好みで美味しい塩も。

ともに、混ぜるだけ。

 

さんまの時期だったので、頭をはずして半分に切り、はたはたと小麦粉を薄くはたいたら、

油を引いたフライパンで焼きます。仕上げに少しだけバターを足して。あればパセリをはらはら。両面しっかり焼くのがコツ。粉をはたくと皮がはがれずパリッと焼けます。

 

薄切りしたきゅうりはしっかり塩もみして、長崎の長いのナスも薄切りして水につけて、たて塩で塩もみして、ぎゅっぎゅっとしぼって、ザクザク切った柿と、刻んだしょうがと、レモンであえて、ぱらりと醤油を。こういうものはいくらでも食べられるので、たっぷり。

 

余力があったら、大根おろしをたっぷりめにつくって(相方にやってもらって)、湯豆腐の〆に、豆腐を2切れ残して、みぞれごはんに。ひやごはんとおろしを入れ、残ったたれを入れてぐつぐつやっておじやにします。

 

・湯豆腐とクレソンのシンプル鍋~2種のたれと、みぞれおじや

・さんまのフライパングリル

・なすときゅうりと柿のしょうがレモン醤油

気が向いたら、日本酒を?

 

どれも、調理はとてもシンプル。

そう、レシピ本に載せるような料理ではない・・ですね。

なにも変わったことはしていなくて、焼くだけ、和えるだけ、

調味料も特筆すべきものはなく、コンビニにもある(種類と言う意味で)ようなもの。

 

ただし、ちょっとした下処理やかんどころのようなところだけ、丁寧に。

しっかり水を切るとか、魚の臭みを抜くひと手間とか、塩もみのコツとか、パリッと焼くとか、です。でも、どれも、1、2分のこと。

 

あとは、道具を使い惜しみしないこと、かな。

小さすぎるボウル、無理やり使わず、必要なら大きいのを出す・・・ってな具合のことです。

 

オイルや調味料はたくさんはいらないので、好きなもの、安心なものを厳選して、少し贅沢しています。浮気もしょっちゅう。罪なく、たのしい。

また、味をできるだけ食材からとります。例えば甘くしたかったら、甘い調味料ではなく、フルーツを足す・・とか。フルーツは私の料理の今や特徴?かもしれませんが、

旬も感じるので、うちではおかずの食材として参加することがとても多いです。

食感を楽しくするゴマやナッツを常備するとか、海苔など香りのいいものを思いついたら買っておくとか。

 

あとは、ともかく、旬のものを買って帰れば、焼くだけ、あえるだけで、おいしい。

野菜も、焼くだけでもぐっとおいしく、メインにもなります。

※写真は、トマト、茄子、玉ねぎ、じゃがいもを焼いただけの、ごちそうです。ぐつぐつ煮ただけのトマトソースをそえて。

 

あ、そうだ、味付けはかぶらないようにとは思いますが、うちはふたりとも酸っぱいの好きなので、野菜が全部酸味になってもあまり気にしません。

 

きっと毎日の家のごはんは、そんなものなのではないかな、と思うのです。

 

でも、リラックスしているからか、それがとってもおいしいし、落ち着く。普段着のごはんのよさ、だなと思います。

・・・とはいえ、その1、2分のカンどころや、ちょっと手をかけた方がいい下ごしらえなんかはあって、できたらそんなことを、本でもちょっと伝えたいのです。

シンプルな料理が、おいしくなるちょっとしたコツ、みたいな。

それは、私たちの親の親の代から、ずっーと変わらないものもあれば、いろんな便利なものが増えたり食材のスタンダードが変わったことにより、変わった!ものもあるんじゃないかと思うし。

 

ていねいに食べているのだけど、

難しいことはしていなくて、

料理はとてもシンプル。

調味料も、食材も、いたって普通の顔ぶれ。

でも、その料理を、カンタン料理とは呼びたくない。

 

そんなことが、なかなか伝わりません。

やっぱり、わ!とびっくりするような料理や、見た目に華やかで、実はカンタン・・みたいな料理が求められているからなのかな?

 

ということで、ブログでは、これから、シンプルで愉しくておいしい、なかなか本にはならない、うちのごはんをお伝えできたらな、とおもっています。